『ウィザードリィ』のカルキドリという悪魔は実は『エノクの書』では天使であり、聖なる不死鳥と一緒に崇拝されているという。

『エノクの書』とはエチオピア正教とかスラブ系のロシア正教の一部では聖典とされているが、ローマ・カトリックやプロテスタントでは異端の禁書みたいにいわれてもいるらしい。

『エノクの書』は預言者エノクが唱える人類の終末の話で旧約聖書のダニエル書や新約聖書のヨハネ黙示録のような黙示文学だというのだが、日本では余り知られていないようだ。

海外で『エノクの書』といえばエノキアン・マジックといえばオカルトとかフリーメーソンとかエホバの証人の由来の『ものみの塔』の起源であるとか、色々、いわれていて余り評判のいいものではない。

SFが好きならばH・P・ラブクラフトの『ネクロノミコン』の元ネタは『エノクの書』の影響がある?などといっているマニアもいるにはいるようで何かの創作の原点に『エノクの書』は確かにあるといえば・・・あるのだろう。

さらにメーソンの好きなテーマ、ミスチック・サークル・ロ ッジとかライジング・サン・ロッジとかニュー・エルサレム・ロッジなどのこともある。その中にミツバ・ロッジと言うのがある。ミツバとはなんだろうか。ミツバと言うのは旧約聖書に出てくる町の名でヘブル語で「監視塔」を意味する。


フリーメーソンの中でもエノキアンマジックを学んだ最高位のメーソンは「Magical watchtowers」 と言うキーワードを用いる。
 

それは神秘を知っているということのしるしである。


watachtowerヽ監 視塔、物見櫓、ものみの塔。昔の町は城壁に囲まれていて、その城壁の角々に1段高い監視のための塔があった。


これは航空機やレーダーの無い時代では遠距雛を見通す戦略上重要なものであった。ところでエノキアン・マジックではこの言葉に特別の意味 を与えている。


オカルチスト全般に人は皆それぞれの内に神的きらめき、内なる神、天使とか守護天使を持っているという。この内なるパワーとのコンククトに よって誰でも隠された法、知識を得る事が出来る。

そのためにはこのwatchtowerの知識が助けになるというのだ。


このwatchtowerは四つの領域を持ち、それぞれにオカルトの分野に対応している。 


肉体を除く全ての分野は正しく構成される事によって、彼等の言う「光の体」となり、ニュー エイジ、メ ーンン、薔薇十字団などの魔術節たちはその肉体を離れwatchtowerに入る事ができ、そこに入った者は解脱者、進化した魔術師となる事が出来ると言う訳である。


異端、ものみの塔はフリーメーソン、ユダヤ人から出たもの

 エノキアン・マジックとエホバの証人に関して面白い?記事を発見したのだけれども、どうも『ものみの塔』というかwatchtowerは何かオカルトとか黒魔術のようなネタだったらしい。

 魔術師ワードナがエノキアン・マジックで悪しき『ものみの塔』の強大な力を隠し持つ?のかは知らないが、ともかく、ワッチタワーとか『ものみの塔』というのがちょっとウィザードリィの悪役みたいな要素もありそうだな、と思った。

 ちなみに『ものみの塔』は『ウィザードリィ4 ワードナの逆襲』に登場するのだが実在するエホバの証人のことが元ネタでもあるのだろうが、どうもエノキアン・マジックが元ネタだったのか?とも思った。

akumanosyo

 リルガミンの遺産に『悪魔の書』とかウィズのゲームボーイ版の外伝に『デビルブック』という強敵が出てくるのだが、考え方によっては異端の書とされた『エノクの書』とかエノキアン・マジックと関連あり?と思うと違った発想も出そうだ。

 悪魔の書の正体の定番は『ネクロノミコン』説があるが、エノキアン・マジックの『ものみの塔』とか『エノクの書』という発想もまた、異論みたいな正論といえるのか?どうなのか?

 Magical watchtowersというのが最高位の高等魔法となれば魔術師ワードナにもちょっとふさわしいかもしれないぞ・・・なんてね。