アニメ映画の監督の押井守は『ウィザードリィ』から多大な影響を受けているという。

 押井守は『ウィザードリィ』が好きで『パトレイバー』や『アヴァロン』というロボットアニメに『ウィザードリィ』の影響が色濃く残っているという。

AVALON


 またコンピュータRPG『ウィザードリィ』の影響を強く受けており、『機動警察パトレイバー2 the Movie』には「トレボー」「ワイバーン」など『ウィザードリィ』にちなんだ名前が劇中に登場する。

 『アヴァロン』に至っては、『ウィザードリィ』を押井が独自の解釈で映像化したものであり、押井が脚本を担当した『パトレイバー』TV版の『地下迷宮物件』および『ダンジョン再び』は、エピソードそのものが『ウィザードリィ』のパロディとなっている。

 押井守とは?

 押井守の盟友の宮崎駿はゲームが嫌いでたまらないらしいのだが、押井学は積極的なゲーマーで『ウィザードリィ』を偏愛していたのだろう。



 とはいうもののだんだんと押井守がゲームから離れたのは難易度がぬるいというか、甘くなったというのが理由らしい。


 押井氏がパソコンゲーム初期の頃からRPGフリークだったのは有名な話。それが次第にRPGから離れていったきっかけのひとつはゲームの難易度の低下にあったという。

 「端的に言えばRPGの歴史って言うのはぬるくなっていく歴史だった。僕はオーバーキルなゲーム が好き。初期の『ウィザードリー』とかはロストはロストで本当に死ぬ。それをかわす方法は唯一リセットだけ。そうすることで、リセットという行為がひとつ のドラマとして成立する。

 それを題材にして作ったのが『アヴァロン』という映画。ゲームというのは映画と違って、苦労することでキャラに対する感情移入も成立する。このゲームも最近のゲームには珍しく、キャラクターの“死”というものをかなりシビアに設定している。

 頭部を撃たれたら一発で相当なダメージを 喰らうとか、怪我をした仲間を助けるために別の仲間が運ばなければならないとか。

 そういう意味で今どき硬派なゲームで好感が持てる。ただ、僕だったらやっ ぱり、一発撃たれたら即死っていう超タイトなゲームにする(笑)。

 そんなもの誰もやりたくないとは思うけど、可能性として売れなくてもやっちゃうことに未来への投機がある、というのが僕のテーマだから」

 戦場のヴァルキュリア

 押井守もだんだん『ウィザードリィ』に飽きた時から独創的な発想も考えていたらしく、SFサイバー兵器アクション的な押井守版『ウィザードリィ』を表現したかったらしい。

 SF映画の『マトリックス』に似た『アヴァロン』なのだがサイバーSF風の近未来の『ウィザードリィ』が好きなマニアには高い評価を得ているようでもある。

 ヒロイック・ファンタジー風にソード・アクションもある『アヴァロン』でもあるが、重火器の使用で銃撃戦でミリタリーマニアもまた魅力を感じる作品でもある。

 自分の意見でいえば『ウィザードリィ』的な映画となればデヴィット・リンチの『イレイザーヘッド』や『エレファント・マン』と思ってしまうのだが、どうも怪奇と幻想のグロテスクとエロチシズムが強すぎるのが好きになれないというWizファンならば押井学の『アヴァロン』は適切な教科書的な映画でもあるのだろう。

 本人が『ウィザードリィ』から構想を得た映画ということで素直に感情移入できるとなれば好きになるウィズ愛好者もまた多いのはうなずける話だ。

 ニューエイジな新世代の『ウィザードリィ』的な映像世界を表現した映画となれば『アヴァロン』は評価している人も割合、多いとは思う。

 『アヴァロン』もデヴィット・リンチの映画のような謎解きもあって若干、難解な作品ではあるが、何度か見ているうちにその良さも時間をかけて分かる作品でもある。

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 押井守=ウィザードリィの系譜と考えるマニアは『アヴァロン』は避けて通れない映画でもあるようで熱心なファンも獲得しているのではないか?